こんな自転車を見かけたことはございますか。これはリカンベントと言います。
乗っている人もほぼいないです、僕が学生時代過ごした筑波でも乗っているのは僕と平沢進ぐらいしかいないとか(要出典)。あとは鳥人間コンテストの飛行機のパイロット席でお目にかかるぐらいでしょうか。
今日は乗って5年たったので語らせてください。
目次
そもそもリカンベントとは?
今主流の立って乗る自転車とは違い、寝そべって乗るタイプの自転車です。
空気抵抗が少ないのと、背中を預けるシートがあるので速度の維持が楽です。鳥人間コンテストの飛行機のパイロット席がリカンベントの形になっているのもこの理由。ちなみに自転車のギネス記録を持っているのもこの形状(ペロモービルというタイプ)、あまりにも速いので出場が禁止されている大会もあります・・・。
こんな感じで乗ります。
パーツはフレーム以外は通常のロードバイクのものを使用しているので修理、メンテナンスも変わりなくできます。
ここがいいぞ!リカンベント!
リカンベントの長所、短所をつらつら書きます。一応マウンテンバイクも持っていますので客観的に書けているつもりです。
速い
寝そべっている分、空気抵抗が減ります。減った分速いです。
一緒にツーリングする友達からは「お前が前にいても、空気抵抗もろに受けるから恩恵がない・・・」と言われる始末。(普通は前の人が空気抵抗を受ける分漕ぎやすくなる)
特に下り坂と平地は本当に速い。
速度の維持が楽
加えて背中を固定するので速度の維持が楽です。座った状態で足の裏で物を蹴るのと、壁に背中をくっつけて物を蹴ることを想像していただけるとイメージがつかみやすいかと。
映える
見てくださいこのフレームの曲線美。夕焼けとのコントラストにうっとりしちゃう。(後輪を支えてくれたサイクリング部の方ありがとうございました)
ひときわ目立つのでかっこいい。
盗まれない
乗れるもんなら乗ってみろ
ここがダメ!リカンベント!
とはいえきちんとデメリットもございます。
上り坂は最弱
立ちこぎができないので上り坂は本当にダメ。ギアを一番下に下げてのろのろ漕いでます。
それでもヒルクライムに出場するリカンベントライダーがいるらしい・・・。
漕ぎだしが大変
普及しない理由No.1だと勝手に思っているのがこれ。漕ぎだしもパワーが必要で、信号が多い街中は向いていません。
ちなみにリカンベントオススメルートはつくばのりんりんロードです。
段差を乗り越えた時の振動が全身に来る
段差を乗り越える際、普通の自転車だとサドルから腰を浮かせれば振動は来ないですが、リカンベントだとそうはいかない。全身に衝撃が走ります。つくばは道に段差が多いので途中でマウンテンバイクに乗り換えました。
小回りが利かない
前輪と後輪の幅が広いので小回りは効かないです、これもリカンベントが普及しない一つかも・・・。
ただ車輪が小さく、幅も狭くしたモデルもあることにはあります。
じろじろ見られる
「うおー!すげぇ!見てあれ!」(俺もそうだった。by小学生の集団)
「パパ~すごい自転車がいる~!」「あれはね、障害者の方のための自転車なんだよ。」(違うそうじゃない。by信号で止まっていた時の親子から)
「障害者用の自転車だと思ったら普通に立っているじゃん、びっくりしたよ。」(またか。by知らない方から)
「・・・パシャ。」(一声かけてよ、ダブルピース決めるから。byトラックの助手席に乗っていた人)
めっちゃ見られます。そういうものだと割り切っているので今は気にはならないですが最初は視線が気になりました。
よくある質問
ざっといいところ悪いところを書いてみました。以下乗っているとよく聞かれることリストです。
Q.首痛くならない?
A.写真のとおり、首もたれがあるので痛くありません。むしろ楽。
Q.前見えるの?
A.見えます。視野が上に広がった感じ。お空がきれい。
Q.どこで買うの?いくら?
A.2台買っていて(1台譲渡済み)1台はNikirinさんから中古で購入、もう一台は譲っていただいきました。どちらも10万円台。普通のロードバイクと同じぐらい。
国内だとあと買えるのはHC WORKSさんぐらいでしょうか。
Q.乗るのにどれくらいかかった?
A.4日、すごい人だと3回乗ったら乗りこなした人もいた。最初は乗るのに慣れが必要です(上半身でバランスが取れないから)。
Q.楽しい?
A.楽しい!
ってことでリカンベントについて語ってみました。見かけたら「リカンベントですか!」と声かけてくれるとめっちゃ喜んでくれると思います。
ってことで5年間の総まとめでした。リカンベントはいいぞ。